2014/07/19 Category : 登山 2014 夏山山行 東北シリーズ 其の9 八甲田山の最高峰、大岳をあとにして上毛無岱へと下っていく。来た道を戻るということも考えたけどせっかくここまで来たんだからぐるっと一周して酸ヶ湯温泉を目指す。時刻は8時40分。そろそろロープウェイ方面から登ってくる人とすれ違うかもしれない。 予想に反してだーれともすれ違うこともないまま避難小屋が見えてきた。 下っていくとちょっとだけガスが晴れて次の山が見えてきた。 小屋まで降りると次の山の登りをゆっくりと歩いていく登山者の姿が見えた。 ちょっとだけ休憩して次の山の登りに取りつく。しかしGPSを見ると「え???」 なんとコースから逸れていた。「つーか分岐なんかあったか???」 地図を確認すると小屋の脇を通るルートがある。おかしいなぁと思いながら小屋まで戻るとちゃんとそこにはルートがあった。「こうやって人は道を間違えるんだな」なんか去年の西吾妻山を思い出した。 ささの生い茂る登山道をしばらく進むと木道が現れた。なんか視界が大きく広がる。 さらに 登山道を進むとガスを抜けて晴れ間に飛び出した。ガスの隙間から夏の青空が顔を見せる。 「おぉ~こんなところがあったのか。」とうれしくなるくらい の景観が広がる。あれほどガスと強風にさらされてたのにここまで降りてくるとこの状態。山に行くといつもそうだ。降りてくると晴れる。アルプスを縦走してても最終日のゴール近くになって晴れる。去年の裏銀座はだめだったけど・・・。 こちらは井戸岳と赤倉岳。 周囲の峰々を振り返りながら晴れ晴れとした気持ちで歩いていると急な階段の向こうにさらに広々した湿原が広がっていた。 なんか自分の持ってた八甲田のイメージが完全に壊れたな。「死の彷徨」のイメージしかなかったからこんなやさしい開放的な景色を目の前にしてとっても嬉しくなる。さわやかな初夏の風に吹かれてとっても気持ちがいい。振り返れば大岳方面はガスがかかったり晴れたりを繰り返している。ガスが晴れて山頂から見下ろす景色は最高だろう。いくら山頂を踏んだからと言ってその景色を見てないんじゃなんとも浮かばれない。う~む、この状態でもいいから頂上からの景色を見たかった。昨日の八幡平同様山頂の天候に恵まれない男である。 まぁ昨日の話は置いといてほんとに気持ちがいい山だ。 天気も晴れ渡りさわやかな初夏を感じる。いやーピストンにしなくてほんとによかった。もしピストンにしてたら八甲田のこの広々とした高層湿原に心が躍ることはなかった。 さわやかな毛無岱を存分に満喫し進んでいくと眼下に道路を見下ろすところまで降りてきた。おぉ~俺は紛れもなく昨夜間違えて車中泊しようとした酸ヶ湯温泉である。つーか車中泊した駐車場まで目と鼻の先だったんだな。もう少し離れてるのかと思ったけど。 出発から約4時間。10時40分、無事下山。いやー八甲田山、いい山だった。振り返ればこの夏空。この状態を山頂で迎えたかった・・・。でもこればっかりは仕方がない。というわけで67座目の百名山、八甲田山を無事登頂した。 PR