2014/07/24 Category : 登山 2014 夏山山行第2弾 岩手山 其の2 7月19日。朝4時過ぎである。目が覚めて「う~む、眠い・・・」と思いながらも焼走りの駐車場がいっぱいになったら困るということでや焼走りの駐車場へと向かう。 しかし「・・・。」 海の日の連休の百名山だというのに皆無と言っていいほどの閑散ぶりである。しかも天気は下り坂。山と高原地図のコースタイムは往復で8時間50分。はっきり言って気が重い・・・。正直「このまま登らず温泉にでもつかって帰ろうか・・・」なんて思ったりもする。 時刻は4時53分。岩木山はすっぽりとガスに覆われている。 気は重いし熊は怖いし何より眠いのでもう一眠りすることにした。 7時過ぎ。やっとこさ2度寝から目覚める。周囲には数台の車が停まっており皆さん続々と出発しておられる。「やべぇ、出遅れた。」 飯を食い準備を整えスタートしたのは7時45分。大遅刻である。これで山と高原地図のコースタイム通りだったら下山は16時半を回っている。レンタカーの返却時間に間に合わんではないか・・・。山の方を見ると5時前には見えていたところまでガスに覆われている。こりゃ今日もガスガスの山行は必至だ。 よーいどんでスタートする。前方にはいいペースのおじさんが歩いているのでペースメーカーとして使わせてもらう。最初は樹林の歩きやすい道から始まる。 おじさんがガシガシ歩いていくのでその背中に必死に食らいつく。しかしおじさんはしばらくして力尽きる。僕が後ろからついてくるので結構無理してとばしていたようだ。 休憩しているおじさんを追い越してからは一人旅が始まる。周囲には人はいない。 樹林の登りをこなしていると第2噴火口跡に到着。 周囲はガスで真っ白。何も見えない・・・。 ここまでのコースタイムは2時間。それに対し僕の所要時間は1時間10分。我ながらいいペースである。 ガスガスの樹林を登っていくと周囲が開けた。下は火山灰の道へと変わる。 晴れていれば見晴らしがいいんだろうがあいにくの天気である。ただうっすらと下界が望める。なんか湿原ぽいのが見える。なんだろね、あれは。 登りながら後ろを振り返る。やっぱり気になるな、あの緑のところ。 火山灰の斜面にはきれいなお花畑。ガスに吹かれてしっとり濡れている。これはこれできれいだ。 しかしまぁこの火山灰の登り道。ズリズリ滑るので歩き心地は良くない。その後再び樹林へと入る。ツルハシ別れで休憩中のパーティーとすれ違う。この天候のせいかすれ違う登山者は少ない。 平笠不動の避難小屋に到着。時刻は10時46分。コースタイムは4時間半。僕の所要時間は3時間。先ほどと比べるとペースが落ちてきた。日頃の疲れというか東京に来てからの残業地獄でここのところ体のキレがない。まだ出発して3時間だがなんだか疲労感を感じる。 目指す山頂はガスに覆われている。ここから頂上の薬師岳までのコースタイムは40分。しかしここからは見上げるほどの急登が控えている。小屋の前で行動食のアミノバイタルで一息入れる。さぁ行くぞ。 急登の途中から避難小屋を見下ろす。 ひーこら言いながら急登をこなし稜線に出る。ここが馬返しなどその他各方面との合流点である。 本来なら噴火口を眺めながらのお鉢めぐりとなるのだが真っ白でなーんにも見えない。 死後の世界のような稜線を歩き71座目の百名山、岩木山に登頂。各方面から登ってきた山のぼらーたちでそれなりに賑わう。 ひとしきり写真を撮り何にも見えない山頂を満喫してお鉢めぐりを再開する。 しかし・・・まったくもって何にも見えない。死後の世界もいいところである。こんなのを一周したところで歩いたという満足感は得られるかもしれんがまったくもって楽しくない。すれ違う人も皆無である。「う~む、時間の無駄かな・・・。」 そう思い引き返すことにした。 相変わらず足元に咲く花はきれいなんだが真っ白で風の強い稜線は不気味である。少しだけ下った道を再び登り返し、下山することにした。 PR