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新 ぽんぽこブログおれ日記

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勝手に六甲全山縦走 2014 其の5

さぁ後半戦に突入である。妙法寺スタートなので本来ならアドバンテージを感じながらの後半戦のはずなんだが右足痛のおかげでまったくそんなものは感じない。時計とにらめっこしながら「厳しいなぁ~」と思いながらのスタートである。
アゴニー坂を下ると嫌いな舗装路歩きが始まる。一昨年、去年に引き続き今年も雨雨のガスガスである。





そして今年もバシバシ後ろから追い抜かれる。






舗装路を外れ三国池へと続く縦走路へと再び分け入っていく。毎年のことながらここの地味な登りの破壊力には心にも体にもやられてしまう。今年は三国池の舗装路に出るところまで来ると座り込んでしまった。おにぎりを食べながら思う。「足痛ぇ~」
どうにもならんなこの足は。今年はいつもと違い22時40分までにゴールすればいいというわけにはいかない。明日は仕事だ。今日中に東京に戻らなければならない。時刻はすでに14時半を回っている。16時半までに東六甲縦走路の入り口までたどり着けるか・・・。いつもなら17時に入れば十分間に合うけど一応大事をとって16時半としている。そこから4時間あれば少々のことが起こっても宝塚20時37分の列車には間に合うと余裕をもっての計画ではあるがこの足の状態だと4時間でギリギリかもしれん。
再び歩き始める。舗装路が足に響く。毎年ながら舗装路歩きは嫌いだ。14時52分、丁字ケ辻に到着。すると・・・ぎょぎょっ!!!
 
麓へと下る道が通行止めではないか!!!なんと土砂崩れが発生しているようだ。
なんじゃこれ!?いつぞやの台風の影響か???こんなことになってるとは全然知らなかった。宝殿橋のバスが運休しているのもこれのせいか???長年全縦大会には参加しているがこんなことになっているのは初めてである。



何とも言えん気持ちで歩き続ける。正直この辺で気持ちが半分こうなっていた。「リタイヤするか・・・。」
実は掬星台の時点でもリタイヤの文字は頭をよぎっていた。しかしあそこでリタイヤするわけにはどうしても行かなかった。この大会では楽しみにしているものが2つある。ひとつ目は掬星台のホットレモン。そしてもうひとつはそう、六甲郵便局の甘酒である。毎年言っているがここの甘酒は世界一うまい。これを飲まずして東京には戻れん。こうなるともう甘酒しか希望の光はない。とりあえず甘酒を飲んで、その後のことはそれから考えよう。
「甘酒、甘酒ぇ~」と心の中で呟きながらよろよろ歩くこと15分。今年もやってきました、山頂のエイドステーション(と、勝手に名づけた)六甲郵便局に到着。亡者のようにヨロヨロと甘酒をいただきに近寄っていく。そして紙コップの甘酒とご対面。「おぉ~~~~~~。」もう言葉にならない。
パイプ椅子に腰かけてまずはひと口。「あぁぁぁぁぁ~~~~~」  
言葉にならん体に染み渡るこの温かさ。疲れた体がホッとする。「やっぱうまいわ~。」

毎年毎年ありがとうございます。ここの甘酒が飲みたくて足の痛みを我慢してここまでやってきました。ほんとに感謝!!!




いつもなら「よ~し、頑張るぞ!!!」と気合を入れなおして再スタートを切るのだが、なんだか今年はこの甘酒でやり切った感が満たされてしまった。
再び歩き始める。記念碑台を通過し六甲小のわき道をゴルフ場方面へと分け入っていく。ボロボロだった去年はこの辺でヘッドライトをつけたような記憶がある。今年は去年より通過時間は早いけど去年以上に気持ちも体もボロボロだ。例年以上にごぼう抜かれされながらガーデンテラスを目指して歩く。ここでも再び思う。今年は完全に準備不足だ。体ができてない。僕はこれまで全縦に向けてのトレーニングというものは特にしたことがない。つーかそんなんでよくやってこれたなと思う。
「股関節痛ぇ~。ひざの裏も痛ぇ~。」と思いながら歩き続け登山道からアスファルトの道へと出た。ガーデンテラスに到着である。
ここが最後のエスケープ地点である。ここから先は自分が歩く以外に麓まで下りる術はない。そして決断した。「もうここでよか・・・。」
なぜか西郷どんなんだがほんとにもうここでよか。8回目の参加にして 妙法寺スタートにもかかわらず初のリタイヤである。情けないけど少しほっとした。この足の状態では16時半までには到底東六甲の縦走路までたどり着けない。最終の新幹線にも乗らねばならん。冷静に考えればここが潮時だ。
宝塚へと向かう集団からドロップアウトしバス停のベンチに座り込む。ほっとしたけどなんだか寂しい。この大会を全うできなかった寂しさ、情けなさ・・・。うまく言葉で表せない。
15時50分、戦いは終わった。試合終了。コールド負けである。
そして迎えにやってきたケーブル山上行きのバスに乗り込む。走り出したバスの車窓からは頑張ってゴールを目指す集団をぼーっと眺める。あの一員になれなかったこの喪失感・・・。リタイヤという判断は正しいかったと思う。あのまま続けても数時間後に路頭に迷うことは間違いない。ただそういう思いを差し引いてみても余りある喪失感である。



 数分後、ケーブル山上駅に到着。ここから下山するのは初めてである。しかし心がうきうきすること全くなく、なんともせつない気持ちで下山した。




当初は宝塚に電車の時間ぎりぎりにゴールすると思っていたのでそのまま東京に戻るつもりだったのだがリタイヤで早く下山したのでいったん家に帰った。少しの時間だったけど子供と遊びシャワーを浴び晩御飯を食べて新大阪へと向かった。あとから知ったんだが僕が乗ろうとしていた宝塚発20時37分の列車はなんと特急であった。それを知らなかったのでその特急をスルーして快速なり普通なりに乗ろうとしてたら完全に新幹線に乗り遅れるところであった。
東京に向かう最終の新幹線に乗り込み今回の全縦大会を振り返る。一番の敗因はトレーニング不足だ。体重を落とすどころが去年よりも増やした状態でこの大会に突入し、ストレッチもせずにスタート。これまでのようにはまったくいかない大会であった。あと思ったのがシューズのことだ。僕をごぼう抜きにしていった人々はみんな登山靴ではなくスニーカーやトレランシューズを履いていた。そういうのも関係あるのかな。思い靴で何十キロも歩くより軽いほうが有利なのか???確かにこの大会は登山というよりアドベンチャーレースというかそっちよりの大会であるような気がする。来年はメレルのカメレオンストームで参加しようかな。まぁそれをやるにしても高尾山とかその辺の山で試しに実戦で使ってみないとな。いきなり全縦で使って「やっぱあかんわ~」って死ぬほど後悔しても遅いし。カメレオンストーム、持ってるけど実戦で使ったことがない。まぁそんなことをいろいろ考えさせられた今回の六甲全山縦走大会であった。  終わり。



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